日本には、たくさんの美術館があります。
作品のジャンルも日本画だけでなく、西洋画にオリエント、アジアの絵画を展示する美術館が揃っています。
そのうちのひとつ、徳島県にある大塚国際美術館では、古代から現代までの西洋絵画を陶板画で見ることができます。
この記事では、日本一入場料の高い「大塚国際美術館」の見どころについて紹介しています。
大塚国際美術館について
お気に入りの西洋美術画が見つかる美術館
日本各地の美術館を訪れて、アート観賞をすることは、旅の楽しみのひとつです。
美術館めぐりも回数を重ねていくと、自分がどのジャンル、どのアーティストの作品が好きなのか、だんだんとわかってきます。そう考えてみると、美術館めぐりも自分を知る旅の一環といえるのかもしれません。
普段からたくさんの芸術作品に触れる機会があればいいのですが、日本だけでなく世界中の美術館まで足を運ぶとなると、かなりの日数と費用がかかります。
もし世界中の絵画の中から、有名な西洋美術画の作品を一気にまとめて見てしまいたいという希望があるのであれば、徳島県にある「大塚国際美術館」に試しに出かけてみることをおすすめします。
日本一高い入場料の美術館
大塚国際美術館は、西洋美術の巨匠と呼ばれる芸術家達の陶板画を多数展示している美術館です。
大塚国際美術館の入館料は、大人が3300円とけっして安くはありません。
けれども西洋美術画について知りたい、有名な作品を歴史順にまとめて鑑賞したい人にとって、それほど高くは感じないのではないでしょうか?
自由に作品に触れて撮影もできる美術館
大塚国際美術館に飾られている作品は、複製画のため、どれも本物ではありません。ただ陶器に焼き付けられた作品は、すべてリタッチ処理がほどこされ、精巧につくられています。
そして大塚国際美術館の大きな特徴は、実物大の絵のそばに近づき、作品に触れながらじっくり見たり、写真を自由に撮影したりすることができるという点です。
もちろん本物の絵でしたら、触ることは許されません。ときには防護柵が設けてあって、作品の近くに立つことさえできないケースもあります。
偽物とはわかっていても、自分のお気に入りの作品に実際に触れてみることが出来ると、少なからず感動してしまうかもしれません。
大塚国際美術館の見どころ
山の中に建つ、5階建ての建物
大塚国際美術館のユニークな特徴のひとつは、建物が山の中にあるということです。山頂に見えている2階建の建物は、美術館全体からするとほんの一部です。
美術館のエントランスは、登山口にあたる山の一番低い場所にあり、そこから長いエスカレーターを登って、地下3階フロアに到着します。
建物の地下3階フロアから地上2階までが、美術館の展示フロアです。1階ずつ順に上にあがっていきながら、作品を観賞していきます。
古代から現代まで1000点を超える作品数
大塚国際美術館には、古代から中世、ルネッサンス、近世、現代までの西洋のアート作品の複製が展示されています。
地下3階フロアには、古代と中世のキリストの宗教画がずらりと並んでいます。
地下2階フロアには、ルネッサンス・バロック期の作品が展示されています。レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」や「最後の晩餐」もここで見ることができます。
「最後の晩餐」の修復前と修復後の作品
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」という作品は、1999年まで修復作業が行われていました。
大塚美術館では、修復前と修復後の壁画の複製を2つ並べて見ることができます。
イタリアのミラノにある本物の「最後の晩餐」をみるには事前予約が必要で、入場制限がかけられています。そのため、これほど近くで2つの壁画が見れる機会は、大塚国際美術館でしか得ることができません。
クリムトやゴッホ、ミレーの落ち葉拾いなどの近代西洋絵画
地下一階には、近代アーティストの複製作品が展示されています。クリムトの「接吻」の他に、ゴッホのひまわりや、ミレーの落ち穂拾いなど、よく知っている作品が並んでいます。
1階と2階は現代アーティスト
地上1階と2階フロアには、現代アーティストとテーマ別の陶板画が飾られています。こちらはピカソのゲルニカです。
システィーナ礼拝堂やモネの睡蓮などの環境展示
大塚国際美術館には、絵画の複製だけでなく、古代の遺跡や中世の礼拝堂の壁にかかれている画をそのまま再現した、巨大な部屋があります。
こちらの部屋は、ヴァチカンのシスティーナ・ホールを再現しています。ミケランジェロの「最後の審判」の実物大の大きさの天井壁画に圧倒されます。
またモネの睡蓮の池を再現した屋外庭園もあります。これらの立体的な展示は、環境展示と呼ばれています。
大塚国際美術館のその他の施設
カフェレストラン、ミュージアムショップ
鑑賞の途中で休憩をはさめるよう、大塚国際美術館には、カフェやレストランがいくつかあります。
またミュージアムショップには、数千円から数十万単位の陶板画が販売されています。
大塚国際美術館の見どころまとめ
西洋美術史の予習がてら出かけてみたい美術館
私はレオナルド・ダ・ヴィンチの絵が好きで、日本で企画展が開催されると出かけていきます。
大塚国際美術館にはダ・ヴィンチの代表的な作品が複製画とはいえ常設展示されているので、彼の作品だけを見るためだけでも何度でも出かけたいお気に入りの美術館のひとつです。
そしてこの美術館に来てから好きになったアーティストも何人かいます。
幅広い作品を展示してありますので、いつか本物の絵を見る前に予習がてら訪問されてみるのも良いかと思います。入館料は高いですが、一度観にきて損はない美術館だと思います。
大塚国際美術館の入館料と前売り券
入館料:大人3300円(大学生2200円、高校生以下550円)
前売り券をコンビニエンスストアで購入すると大人3160円、大学生2140円、高校生以下530円の割引料金になります。
大塚国際美術館のアクセス・駐車場・営業時間
アクセス | 本州から車で出かける場合、鳴門海峡を横断する「神戸淡路鳴門自動車道」を利用します。大鳴門橋を渡ってすぐ、鳴門北インターチェンジで降り、そこから美術館までは車で3分です。 |
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住所 | |
営業時間 | 9:30から17:00(月曜休館) |
URL | 公式サイト |
駐車場 | 有り(無料) |
駐車場へのアクセスはこちら
アクセス | 大塚国際美術館の無料駐車場は、美術館から700メートルほど離れた場所にあります。専用駐車場から大塚国際美術館までは、専用バスの送迎があります。 |
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住所 |
大塚美術館の見学所要時間とまわりかたのコツ
大塚国際美術館の見学所要時間とまわりかたのコツはこちらの記事で紹介しています。
大塚国際美術館周辺のホテル・宿泊施設
大塚国際美術館周辺の観光スポット
大塚国際美術館から車で20分ほど香川県の方角へ進むと、JF北灘さかな市という魚の直売所があります。
さかな市の店頭には、鳴門鯛やカマス、グチ、ボウゼにヒラメなど地魚の刺身や干物などが並んでいます。
また車で30分ほど南に下ると年中阿波踊りが体験できる阿波踊り会館があります。