11月の中旬、広島県の宮島へ出かけてきました。宮島は、日本を代表する観光地のひとつで、世界遺産に登録されています。
今回は宮島で厳島神社の参拝と、弥山のハイキング、そして帰りには、厳島神社参道のお店で食べ歩きをして帰りました。
この記事では、広島県の宮島で厳島神社の参拝を含む、観光にかかった所要時間や、おすすめのルートについて紹介しています。
厳島神社について
平清盛によって建てられた厳島(いつくしま)神社

Pratchaya Ruenyen/Shutterstock.com
広島県にある宮島(厳島)は、昔から聖なる島として信仰の対象でした。
宮島のシンボル、厳島神社は飛鳥時代の593年に創建され、現在の大きさの社殿は平安時代の1168年に、平清盛によって造られています。

厳島神社の社殿は、潮が満ち引きするところ。厳島神社の社殿と大鳥居は、海の中に建てられています。
島の土地は神聖で、その上に建物をたてることを避けるために、海の上に社殿が造られたと言われています。
世界遺産の厳島神社と弥山原始林
宮島の厳島神社と、弥山(みせん)原始林は、世界文化遺産に登録されています。そして、緩衝地帯(バッファゾーン)は、宮島全体にわたります。

緩衝地帯(バッファゾーン)とは、世界遺産に外部から影響がおよばないように、保護されている周辺地域のことです。世界遺産の登録をユネスコに推薦するときは、まわりに緩衝地帯を設けることが求められています。
宮島へフェリーで渡る
宮島へのアクセス・宮島口周辺の駐車場
さて、それでは、宮島に渡ってみることにしましょう。宮島へは、JR宮島口前の船乗り場から、フェリーで15分で到着します。
アクセス | JR広島駅からJR宮島口駅まで、電車で25分。 |
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住所 | |
駐車場 | JR宮島口駅周辺に、1日500円から1000円の料金で停められる駐車場があります(平日・週末で料金変動あり)。 |
宮島フェリーは、2社運行している
宮島口の港から、宮島へ渡る船便は、
- JRフェリー
- 宮島松大汽船
の2社が運行しています。
JRフェリーと宮島松代汽船、どちらのフェリー会社を利用しても、宮島までの乗車時間と、フェリー料金(片道180円)は同じですが、次のような違いがあります。
- JRフェリー:9時から16時まで、船が厳島神社の赤い大鳥居の近くを通る
- 宮島松大汽船:セット割引チケットの販売をしている
宮島松大汽船の割引チケットを購入
今回は、宮島松大汽船の発行している、「宮島弥山アクティブチケット」を購入して、宮島へ渡ることにしました。
この宮島弥山アクティブチケットは、
- 宮島への往復のフェリー代 (通常料金360円)
- 宮島ロープウェイ片道分 (通常料金1000円)
がセットで、料金が1000円になります(360円の割引)。
宮島ロープウェイの片道料金分を負担することで、宮島往復のフェリー代が、実質無料になるというものです。

厳島神社の参拝と一緒に、弥山へ観光に行く人にとっては、お得なチケットですね。
他にも、宮島ロープウェイの往復券とセットで乗船券を購入すると、さらに割引率の高くなるチケットも、販売されています。
詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
宮島へ到着後、まずは厳島神社へ参拝する
参道でたくさんの鹿が出迎えしてくれる
平日の朝8時台のフェリーに乗り、宮島の桟橋に15分ほどで到着しました。
船を降りてから右手に400メートル続く参道を歩いて、厳島神社へ向かいます。早朝のため、お店はまだほとんど閉まっていましたが、通りにはすでにたくさんの参拝客がいて、混み合っていました。
人を怖がらない鹿たちが、観光客を迎えてくれています。
海に浮かぶ大鳥居
石の鳥居をくぐり抜け、最初に目に入るのが、正面の海岸の砂浜にたつ、厳島神社の朱色の大鳥居です。
ちょうど干潮時で海水はなく、大鳥居のところまで歩いていくことができます。皆引き寄せられるように、どんどん赤い木の鳥居の方へ進んでいきました。
厳島神社の大鳥居は、その名のとおり近くで見れば見るほど、厳島神社のシンボルにふさわしい巨大な鳥居です。現在の大鳥居は、143年前に建てられた8代目のもので、高さは16メートル、重さが60トンになります。
鳥居の重さだけで海の中にたつことができるよう、横木の中にも石が敷き詰められているとのことです。
厳島神社の本殿を参拝
海岸にたつ巨大な大鳥居を思う存分堪能したあとは、厳島神社に入り、拝殿の中を参拝していきます。
厳島神社の社殿は、平安時代の貴族が住んでいた屋敷と同じ「寝殿造り(しんでんづくり)」という建築様式で、鳥居と同じく海の中に建てられています。
神社の廻廊(廊下)にはわずかなすきまが作られていて、床に海水が上がってきた時に、海の水を逃すような工夫がされています。
境内のアオサを掃除する光景
海水に浸かっている柱の部分は、どうしても傷んできてしまうため、定期的に点検しながら根継ぎという方法で取り替えています。
廻廊(かいろう)を歩いていると、アオサを掃除している神社の方たちを見かけました。これは海に浮かぶ厳島神社ならではの光景ですね。毎日の事なので、大変な作業だと思います。
平安時代から現在まで続く高舞台での舞楽
手水社でお清めし、海の神様の三女神様をまつる本殿にお参りしてから、授与所で御朱印をいただきました。
そのあとは、神社の中央に設けられた高舞台まで歩いていきます。高舞台は、楽器の演奏と共に、舞楽が舞われる場所です。
平安時代の後期に、平清盛は皇族や貴族を厳島に招き、華やかな行事を行いました。厳島神社では、現在でもその当時の文化を伝える舞楽の行事が、年に何度か行われています。
厳島神社の高舞台から眺める風景
厳島神社の高舞台はひらけた位置にあり、360度ぐるりと辺りの景色を楽しむことができます。200メートル先には大鳥居、そして右手には五重塔と千畳閣と呼ばれる豊臣秀吉ゆかりの豊国神社が見えます。本殿の後ろには弥山がそびえています。
その後、学問の神様、菅原道真をまつる天神社と能楽堂の前を歩きながら、出口の方へ向かいます。
厳島神社のあとは、弥山にハイキング
厳島神社を参拝したあとは、弥山(みせん)にハイキングへ出かけました。弥山の山頂からの風景と、ハイキングしたときの記事は、こちらでお読みいただけます。

弥山のあと、満潮になった厳島神社に再訪
弥山から下山したのは、お昼を少し過ぎた13時半、厳島神社に戻ってみると、ちょうど海水が、神社の境内に流れ込み始めている頃でした。
こちらに動画を撮りましたので、よかったらご覧ください。
これからどんどん潮が満ちてきて、16時頃には満潮になり、海に浮かぶ神社が見られます。満ち潮と引き潮は、おおよそ6時間おきにかわりますので、宮島で1日ゆっくり観光すれば、どちらの景色も楽しむことができます。
厳島神社は一度拝観料(大人300円、高校生200円、小・中学生100円)をおさめれば、あとで再入場することもできます。
帰りは参道のお店で牡蠣ともみじまんじゅうを食べ歩き
帰りは厳島神社の参道のお店で、牡蠣づくしの料理を食べて、もみじ饅頭をお土産に買って帰りました。

宮島観光の所要時間とまとめ
おすすめの観光ルートと所要時間
今回の宮島旅行でかかったトータルの所要時間は次のとおりです。それぞれ休憩時間も含めています。
厳島神社の参拝後、弥山登山、参道食べ歩きをした場合
- 宮島フェリー乗船 (15分)
- 厳島神社に参拝 (40分)
- 宮島ロープウェイ (40分)
- 弥山頂上登山 (80分)
- 下山 (80分)
- 厳島神社に再度参拝 (30分)
- 参道で食事や買い物 (60分)
- フェリー帰路 (15分)
厳島神社の参拝と弥山のハイキング、食事まで満喫する場合は6時間ほどかかると考えておけばよいかと思います。
2. 厳島神社の参拝と参道の食べ歩きだけの場合
- 宮島フェリー乗船 (15分)
- 厳島神社に参拝 (40分)
- 五重の塔や豊国神社参拝 (30分)
- 参道で食事や買い物 (60分)
- フェリー帰路 (15分)
2のケースでは、厳島神社と周辺の史跡、参道の食事とあわせて、2時間半から3時間ほど見ておけばよいかと思います。
以上、参考になれば幸いです。
見どころがたくさんある厳島神社観光の旅
宮島の観光は、厳島神社の参拝が目的で来られる方がほとんどかと思いますが、お時間があれば瀬戸内海の絶景が楽しめる、弥山の山頂にもぜひ訪れていただきたいと思います。

山頂まで登るのは無理でも、宮島ロープウェイ出口付近にある獅子岩展望台からの眺めだけでも、素晴らしいのでおすすめです。
今回は厳島神社と弥山登山を中心に出かけましたが、宮島には他にも参拝・観光名所があります。宮島は1日で全部は見切れないほど、立ち寄りスポット満載の観光地でした。
広島県のその他の観光スポット
厳島神社がある広島には、もうひとつの世界遺産があります。

宮島周辺のホテル・旅館
その他の人気観光スポット
全国各地にあるその他の観光スポットについては、こちらの記事もどうぞ。



