象潟｜陸に九十九島が浮かんでいるように見える鳥海山のふもとの景勝地

山形県と秋田県の県境に標高が2236メートルの鳥海山（ちょうかいさん）という山があります。

その鳥海山から北に30キロほど離れた海岸沿いに、象潟（きさかた）という観光スポットがあります。

象潟は鳥海国定公園の景勝地のひとつで、江戸時代の俳諧師、松尾芭蕉が句を読んだ場所としても知られています。

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この記事では、秋田県の人気観光地である、象潟について紹介しています。

秋田県の象潟について

象潟は、鳥海山のふもとにある景勝地です。

その昔鳥海山の噴火によって、九十九島と呼ばれるたくさんの島が生まれました。

その後江戸時代に入ってから、地震によって島の周辺の土地が隆起して陸続きになりました。この陸地に前の島の上部が残されている様子が、まるで以前の海に浮かんだ島が点在しているように見えることから景勝地となりました。この象潟は天然記念物に指定されています。


アクセス	象潟は秋田駅から車で1時間ほど南に下った場所にあります。山形県の酒田市からは車で45分ほどの距離です。
住所
営業時間	24時間
URL	にかほ市観光案内サイト
駐車場	有り（無料）

駐車場に到着すると、目の前に象潟庭園があります。この庭園には九十九島の碑に、池や菖蒲園、松尾芭蕉の像が配置されています。松尾芭蕉はこの象潟で、「象潟や雨に西施がねぶの花」という俳句を詠みました。

周辺の田んぼには散策路が整備されていて、案内板のルートに沿って進むと、かつて島だった場所にたどりつきます。それぞれの島には実際にあがってみることができます。

象潟庭園から一番近い場所にある島が、駒留島（こまどめじま）と弁天島（べんてんじま）です。

今回は駒留島に登ってみることにしました。駒留島自体は小さく、1分ほどで頂上に着いてしまいます。

駒留島には松の木が生い茂っていて、晴れた日は写真の様に、鳥海山をくっきりと見ることができます。

象潟庭園の隣には、蚶満寺（かんまんじ）というお寺があります。拝観料は300円になります。

蚶満寺は、慈覚大師が853年に開創したお寺です。見事な彫刻が施された山門をくぐると、右手に入り口があります。

境内に入ると、夜泣きの椿が出迎えてくれます。この椿は、蚶満寺の七不思議のひとつで、なぜか冬の夜に咲く椿なんだそうです。

蚶満寺の境内ではその他にも木登り地蔵、親鸞が腰掛けた石なども見ることができます。

蚶満寺を出て駐車場に戻る途中で、お土産物売り場が2軒ほどあります。店先にはこけしや民芸品が並んでいます。

お土産を見ていると、店番のお姉さんが、芭蕉の句を詠んでくれたり、東北のこけしのルーツについて話をしてくれました。

東北ではどの観光スポットに出かけても、こけしがお土産として売られています。その土地ごとに違ったこけしが作られているんだそうです。

立ち寄ったお土産物屋でもお店オリジナルのこけしが売られていました。せっかくなのでひとつ記念に買おうかなとも思いましたが、家のどこに飾ろうか散々悩んだ挙句、結局こけしではなく、芭蕉の奥の細道旅日記の冊子を買うことにしました。

こけしも可愛いデザインのものがたくさん売られていますので、一回コレクションし始めると、はまってしまいそうです。

象潟庭園と蚶満寺を散策した後は、すぐ近くの道の駅に出かけてみました。象潟庭園から車で3分の場所にある、「象潟ねむの丘」という道の駅になります。

時間があればぜひこの道の駅の6階にある展望塔に寄ってみてください。道の駅ねむの丘の展望塔からは象潟（きさかた）九十九島の土地が隆起している風景を一望することができます。周辺の田んぼが田植えの時期はちょうど海のようになり、それぞれの島が浮かんでいるように見えます。

入場は無料で朝9時から夜の9時まで入館できます。

展望室に設置された案内板には島のそれぞれの名前が表示されています。ちなみに長崎の佐世保にある九十九島はこれらの島が名前の由来となっているようです。