旅行のガイドブックを読んでいると、「カルデラ地形」とか「カルデラ湖」という言葉がよく出てきませんか?
この記事では、「カルデラ」という言葉の意味について、説明しています。
カルデラとは何か?
火山が噴火した後にできる巨大な窪みのこと
カルデラとは、「火山が噴火する時にできる大きなくぼみ」のことです。まずは、カルデラがどうやってできるのか、1分でわかる動画のリンクを下に貼っておきますね。
カルデラの形成
※Video from Macmillan Learning YouTube Channel
火山の噴火で、地中からマグマが大量に噴き出します。
そのあとで、マグマが通ってきた地中の経路が空洞になります。土の重みでその空洞が陥没して、周辺の地表全体が凹型にへこみます。
この凹みの事をカルデラと言います。
「カルデラ地形」は、噴火後にくぼみができた地表のことをいい、「カルデラ湖」とは、その凹みの部分に雨水が長時間かけて溜まってできた湖のことを指します。
火山噴火の種類
一口に噴火と言っても、カルデラ噴火だけでなく、色々なタイプの噴火があります。
- 水蒸気爆発
- マグマ水蒸気爆発
- マグマ噴火
- カルデラ噴火
カルデラ噴火とは、水蒸気爆発やマグマ噴火よりも巨大な規模の噴火になります。
一回の噴火であたりの地形をすべて変えてしまう程の破局的な噴火が、カルデラ噴火なのです。
最近のカルデラ噴火は、7300年前
日本で一番最近カルデラ噴火が起こったのは、いつのことでしょう?
直近のカルデラ噴火は、7300年前と言われています。場所は、鹿児島県の大隈海峡(おおすみかいきょう)にある「薩摩硫黄島(さつまいおうじま)」です。
よく話題になっている、竹島のあたりになります。
日本の有名なカルデラ地形、カルデラ湖
日本は、世界の火山の1割が集中している火山国です。そのため、全国各地でカルデラの地形を目にすることができます。
阿蘇山のカルデラ
まず日本でよく知られているカルデラといえば、世界的にも規模が大きい、熊本県にある「阿蘇山」のカルデラですね。
初めて阿蘇に行った時は、阿蘇山のカルデラの中に大きな一つの街があり、そこで普通にたくさんの方達が生活していたので、驚きました。
阿蘇山の外輪山にある「大観峰(だいかんぼう)」という展望台にも、阿蘇のカルデラの成り立ちを説明する看板が設置されています。
阿蘇山は、噴火で巨大なカルデラが形成された後も、中心付近の中岳で活発な火山活動をくりかえしています。
カルデラ湖の田沢湖、芦ノ湖、宇曽利湖
秋田県にあるカルデラ湖の「田沢湖」は日本で一番深い湖になります。
箱根の観光スポットで有名な「芦ノ湖」もカルデラ湖です。
そして「宇曽利湖」は、青森県下北半島の恐山にあるカルデラ湖になります。
日本には、他にも全国各地にカルデラ噴火の跡がたくさん残っています。
カルデラの意味と観光名所まとめ
カルデラ噴火の名残が見られるスポット
今の時代にカルデラ噴火が起こると、どのぐらいの影響が出るのか、想像するのも怖くなるぐらいですが、同時に大規模な地殻変動がもたらした壮大な自然が魅力の一つであるともいえるかもしれません。
そうした火山活動によって造り出された絶景が見れる観光スポットは、こちらの記事でも紹介しています。