旅先で、自転車を借りたことはありますか?
私はたまに観光地やホテルで、レンタサイクルを利用することがあります。最近はもっぱら、電動自転車を借りることが多いです。電動自転車って、一度乗ると快適すぎてやみつきになるんですよね。
さて長野県の上田市には、「まちなかレンタサイクル 」というサービスがあって、無料で自転車を借りることができるんです。
この記事では、電動自転車を借りて、真田一族の発祥の地である、上田市の真田の郷を観光したときの様子をお伝えしています。
上田市の真田の郷(さなだのさと)について
真田一族の発祥の地
まず今回観光をする、真田の郷についてご紹介します。
戦国時代の武将であった真田昌幸(さなだまさゆき)が、1583年に上田城を建てる前、真田一族は10キロほど離れた北東の山のふもとに、本城を構えていました。
この一帯は真田の郷(さなだのさと)と呼ばれていて、真田氏が当時住んでいたお屋敷に本城の跡や、菩提寺があります。
今回は、それらの真田氏ゆかりのスポットを、自転車でまわってみようと思います。
真田の郷「ゆきむら夢工房」
上田市の観光案内所
真田の郷には「ゆきむら夢工房」という、上田市の観光案内所があります。まずはこちらを目指します。
ゆきむら夢工房では、営業時間中、無料で電動アシスト自転車を借りることができます。
真田の郷は徒歩でも観光できますが、山あいで坂道が多いので、自転車(特に電動自転車)があると観光スポット巡りがだいぶ楽になりますよ。
ゆきむら夢工房の営業時間・アクセス・駐車場
アクセス | ゆきむら夢工房へは、北陸新幹線の上田駅からタクシーで20分、市営バスで30分ほどで到着します。 |
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住所 | |
営業時間 | 朝8時30分から夕方5時まで(正月期間除き、年中無休) |
駐車場 | 有り(無料) |
まちなかレンタサイクルで真田の郷の観光名所を巡る
無料レンタサイクルの借り方
ゆきむら夢工房の観光案内所の受付で、自転車を借りたい旨を告げます。するとスタッフの方が、裏から電動自転車を正面入口まで持ってきてくださいます。
またそのときに、真田の郷でおすすめの観光スポットや、ルートについて地図を渡して説明してくれます。
自転車でめぐる真田の郷の観光コースと所要時間
もし3時間近く観光に時間がとれるようであれば、次のコースをサイクリングするのがおすすめとのことです。
- ゆきむら夢工房を出発
- ↓ (2.4キロ、登り20分)
- お屋敷公園と真田氏館跡
- ↓ (3分)
- 真田氏歴史館
- ↓ (1.5キロ、登り15分)
- 真田氏本城跡
- ↓ (2.7キロ、下り登り15分)
- 長谷寺
- ↓ (1キロ、下り5分)
- 山家神社
- ↓ (2.3キロ、下り10分)
- ゆきむら夢工房へ到着
そしてこのルートを自転車で移動するのに必要な時間は、2時間から2時間半ぐらいです(神社の参拝時間も含む)。今回は、このおすすめのコースをそのまま巡ることにしました。
上田市の真田の郷で自転車の旅スタート!
パワーアシストモードで坂道でも楽々
それでは早速、自転車でゆきむら夢工房を出発します。まず最初の目的地、お屋敷公園までは、2.4キロメートルの坂道を登っていきます。
途中りんご畑やブルーベリー畑を通り過ぎながら、自転車を漕いでいきます。
今回レンタルした自転車はスポーツタイプのものではなく、パナソニックのママチャリです。三段階のモード切り替えがついていて、その中で一番アシスト力のある「パワーモード」にしてみると漕ぎ始めがだいぶ楽になりました。
電動アシストのパワーのお陰で、坂道を一度も立ち漕ぎすることなく進んでいけます。
真田の郷の見どころ
御屋敷公園(おやしきこうえん)
20分ほどで、お屋敷公園に到着しました。お屋敷公園は、真田昌幸(さなだまさゆき)が上田城をたてる前に住んでいた館跡を整備した公園です。
真田氏歴史館(さなだれきしかん)
次に向かったのは、真田氏歴史館です。
真田氏歴史館は、御屋敷公園の隣にある歴史資料館です。歴史館には、真田昌幸、信繁、幸村など真田一族の武具甲冑や古文書などが展示されています。
真田氏歴史館の入場料:大人250円(小・中学生100円)
なお、歴史館にいる語り部のガイドさんに質問すると、真田家の歴史や真田の郷についてさらに詳しく説明してくださいます。
おはぎが人気の真田庵(さなだあん)
真田庵は、歴史舘の隣にある茶店で、土日祝日のみ営業しています。手作りのくるみとごまのおはぎ(300円)が人気で、そばすいとんなどの郷土料理も食べられます。
また真田庵の近くにも売店があって、ソフトクリームやコーヒーがテイクアウトできます。
真田氏本城跡(さなだしほんじょうあと)
さて、ここから次の観光スポットの真田氏本城跡までは、ゆるやかな坂道を登っていきます。途中少しだけきつい傾斜のところがあるので、これをクリアできれば、その後は下り道がほとんどですので、頑張ってみてください。
真田氏本城跡は、上田城が築城される前に真田氏の城があった場所で、当時の土塁が残っています。
標高900メートルの小高い山の上にある城の敷地からは、上田の市街地を一望することができます。
長谷寺(ちょうこくじ)
続いては、長谷寺に向かいます。真田の本城跡から長谷寺までは長い下り道が続き、自転車に乗っていると向かい風が気持ちいいです。長谷寺の近くで登り道に変わります。
長谷寺は、真田昌幸の父親である真田幸隆が真田家の菩提寺(ぼだいじ)として1547年に建てた寺院です。
本堂に入る手前に、写真のように藁(わら)で作られたかなり大きい馬の人形が立っていました。この馬は、「大わら馬 」と呼ばれています。
一年の初めに新しい大わら馬が作られ、願い事がかかれた絵馬が結ばれ、そして年末にお焚き上げされるそうです。
また長谷寺の本堂の裏手の墓地には、真田幸隆夫妻と真田昌幸のお墓があります。春の季節は、樹齢150年のしだれ桜が見頃を迎えます。
山家神社(やまがじんじゃ)
山家神社は、第一次上田合戦の戦場の舞台となった神川(かんがわ)の水源である四阿山(あずまやさん)を奥社とする神社です。
ちょうど今年(2018年)は、四阿山の開山1300年にあたる年になり、限定の御朱印がいただけます。
途中にある手打ちそば屋でランチ
今回の周遊コース沿いには、手打ちそば屋が何軒かありますので、途中でランチ休憩をとることができます。2軒ほどご紹介しておきます。
そば処 真田のアクセス
住所 | |
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駐車場 | 有り(無料) |
そば処 いたこ庵のアクセス
住所 | |
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駐車場 | 有り(無料) |
ゆきむら夢工房に到着してお土産を買う
山家神社を参拝したあとは、ゆきむら夢工房に戻りました。サイクリングしながら、山家神社や皇大神社などの参拝をすませて、急ぎ足で正味2時間ほどかかりました。
ゆきむら夢工房で自転車を返却したあとは、お土産物コーナーをのぞいてみます。お土産物売り場には、真田氏関連グッズや、地元の特産品のお蕎麦やお菓子などが並べられています。
真田昌幸・真田幸村親子が生計をたてるためにつくっていた真田紐(さなだひも)や、真田氏をはじめ戦国武将をモチーフにしたクリアファイルなども売られています。
農産品直売所「新鮮市真田」
ゆきむら夢工房の隣にある、直売所ものぞいてみてください。私が出かけた9月の時は、しいたけやヒラタケ、大粒のなめこやトウモロコシを安く買うことができました。
真田の郷の観光まとめ
真田氏ゆかりの郷を効率的にまわる
今回の真田の郷のように、訪問する場所が複数あって、それぞれが1キロ以上離れているときは、徒歩よりも自転車でまわるほうが効率的だと思いました。
電動自転車は、坂道でも立ち漕ぎしなくてもすむところが、本当に楽ですね。無料で気軽に自転車を借りられて、とても助かりました。
長野県の上田市では3月から11月の期間中、レンタサイクルのサービスを提供しています。真田の郷以外の貸し出し場所は、こちらのリンクをご確認ください。
その他の上田の観光スポット
また今回訪問はしませんでしたが、真田の郷には、その他にも信綱寺(しんこうじ)や砥石城(といしじょう)などの、観光地もあります。
信綱寺は、長篠の戦いで亡くなった真田昌幸の兄二人(信綱、昌輝)のお墓があるお寺です。信綱と昌輝の墓碑は山梨県の新府城址にも建てられています。
砥石城は、武田信玄が落城に苦戦した城で、後に真田幸隆が村上義清から奪い取りました。砥石城は連結式の山城で第一次・第二次上田合戦で真田が待機する場所としても使われました。
その他の上田のおすすめ観光スポットは、こちらの記事をどうぞ。