銚子の醤油工場(ヤマサ・ヒゲタ)の見学ツアーに参加してみた

千葉

千葉県の銚子は、江戸時代からしょうゆづくりが盛んな地域でした。

 

 

この記事では、銚子の醤油メーカの工場見学をしてきたときの様子を紹介しています。

 

銚子の醤油メーカーの生産の歴史

醤油づくりに適した銚子の温暖な気候

17世紀から、千葉県の銚子では関東醤油の生産がはじまり、利根川沿いを船で江戸に醤油を運んでいました。

銚子の温暖な気候は、醤油の元になる麹(こうじ)づくりに適していました。また原料や醤油完成品の運搬もしやすい場所にあったことも、醤油の生産が盛んに行われていた理由の一つでした。

ヤマサ醤油やヒゲタ醤油、小倉醤油や宝醤油など、銚子には300年以上続いている大きな醤油工場がいくつかあります。

それらの醤油工場のうち、いくつかは、旅行者でも気軽に立ち寄って、見学することができます。

 

銚子の醤油工場見学ツアーに参加する

銚子市の2つの醤油工場を見学

銚子市内では、次の2社の醤油工場が、見学ツアーを開催しています。

 

ヤマサ醤油工場の見学ツアー

ヤマサ醤油の醤油づくりの歴史について学ぶ

はじめに、ヤマサ醤油工場のツアーの様子をご紹介します。ヤマサ醤油は、350年前の1645年から銚子で醤油づくりをしている会社です。

ヤマサ醤油の工場に到着して、まずは入口の見学センターで受付をすませました。その際にツアー参加者にはパンフレットと、またお子さんにはイラスト付きの下敷きが配られました。

そのあと受付の奥にあるシアター会場で、醤油の作り方やヤマサの歴史について、20分間の映画上映を鑑賞します。

映画を見終わったあとは、ヤマサの案内係の方が、稼動中の工場内をまわる30分の見学ツアーに連れて行って下さいます(平日のみ)。

 

週末は工場が休みになるので、醤油の桶の中に入る疑似体験ができる部屋を見たあと、見学は終了となります。

 

醤油づくりの工程を順を追って見学

醤油の原料は、蒸した大豆に炒った小麦と塩の3つだけです。これらの原料を混ぜた中に、メーカー独自の種麹を加えて麹(こうじ)をつくります。麹に塩水を加えたもろみを発酵・熟成させてしぼり、熱処理をすれば醤油の完成です。

醤油作りは、発酵する過程が味噌や日本酒作りと似ていますね。

平日の見学ツアーは、まず最初に大豆や小麦を貯蔵するサイロと、その運搬に使うベルトコンベアーを見に行きます。そして材料を混ぜ合わせ麹を作るこうじ室と、もろみの仕込み蔵を、説明を受けながら順番に見て回ります。

案内係の方は、見学者からの質問にも答えてくださいます。

 

工場見学のお土産

醤油工場の見学が終わると、ヤマサの看板商品である、「鮮度の一滴150ml」1パックをお土産にいただきました。

 

 

しょうゆソフトクリームを堪能

工場を見学後、併設されているヤマサの「しょうゆ味わい体験館」に移動しました。

しょうゆ味わい体験館では、醤油ソフトクリーム(250円)や醤油せんべい(100円)を食べたり、きき醤油の体験ができます。醤油ソフトクリームの味は、さっぱりとした甘さに、醤油の風味も感じられました。

隣の売店には、醤油ポップコーンや佃煮、フレンチの巨匠、ジュエル・ロブション氏の監修するプレミヤム醤油などの関連商品も販売されていて、お土産として買って帰ることもできます。

 

ヤマサ醤油工場見学の所要時間

ヤマサ醤油工場の見学の所要時間は、およそ60分ほどです。(週末だと30分から40分ぐらい)

見学には事前の電話申し込みが必要でした。見学は無料で、時間は9時から15時までの間に6回開催されていました。

なお隣接する「しょうゆ味わい体験館」や売店は予約をしなくても、どなたでも立ち寄ることができます。

 

ヤマサ醤油工場のアクセス・駐車場

 
アクセス 銚子駅からヤマサ醤油工場までは徒歩で7分かかります。
住所
営業時間 9:00~15:00(見学予約必要)
URL 公式サイト
駐車場 有り(無料)見学者用の駐車場が用意されています。

 

ヒゲタ醤油の工場見学ツアー

400年の歴史がある、ヒゲタ醤油

 

次にヤマサ醤油から車で5分(徒歩14分)の場所にある、ヒゲタ醤油の工場見学に出かけました。

ヒゲタ醤油は1616年に銚子で醤油づくりをはじめた、400年の歴史があるしょうゆメーカーです。

ヒゲタ醤油の工場見学も、まず最初に自社醤油を紹介するビデオを鑑賞します。その後、醤油づくりの展示室をスタッフの方の案内で見学して行きます。

 

醤油づくりをVR(ヴァーチャルリアリティ)で体験

ヒゲタ醤油では実際に工場を見学するのではなく、VR(ヴァーチャルリアリティ)を使って醤油づくりを学んでいきます。

参加者にはゴーグルの形をしたVRスコープが渡されるので、それをかけると、目の前に映像が浮かび上がります。

映像には醤油の原料である大豆と小麦がまざり合い、発酵してもろみとなり、絞ってから最後に醤油が瓶詰めされるところまで映し出されます。

またVRスコープを縦横斜め360度に動かすと、自分の視線に沿って天井や床や壁が動くので、実際に工場の中にいて、自分がまるで醤油の原料になったかのような感覚を味わうことができました。

400年続く歴史ある醤油工場の中で、最先端のVRを体験できるのは、とても面白い試みだと思いました。

 

ヒゲタ醤油工場のVR体験も、平日のみの開催となります。週末はビデオ上映のみとなります。

 

ヒゲタ醤油でもお土産にお醤油をいただく

ヒゲタ醤油でも、見学ツアーの帰りに「まろみ醤油」を一本、お土産にいただきました。

 

 

お醤油は冷蔵庫に入れて、封をきったら1ヶ月で使い切る。そしてあまったら煮物料理に使うのがコツのようです。

 

ヒゲタ醤油工場のアクセス・駐車場

 
アクセス 銚子駅から徒歩で15分になります。
住所
営業時間 9:00~16:00
URL 公式サイト
駐車場 有り(無料)工場の入口で受付をすると、駐車場に案内してくれます。

 

銚子の醤油工場見学ツアーまとめ

醤油の歴史と製造工程を学ぶ良い機会

この記事で紹介した醤油工場は、それぞれ銚子駅から歩いていける距離にあり、1日もかからずにまわることができました。

今回は料理に欠かせない醤油の歴史と、その製造工程を知ることができました。銚子に出かけられた際には、醤油工場の見学ツアーも検討されてみてはいかがでしょうか?

 

銚子のその他の観光スポット

銚子には犬吠埼灯台や、銚子港、屏風ヶ浦という観光スポットがあります。

 

銚子漁港でマグロのセリをデッキから見学する|魚の水揚げ量が全国一位の港
千葉県の銚子(ちょうし)市は、魚の水揚げ量が全国1位の港町です。 そんな銚子港で、釣られたばかりの大きなマグロがずらりと並んでいる光景を、間近で見学してみたいと...
銚子グルメ|海鮮料理が食べられるおすすめのお店を紹介
関東の東の端、千葉県の銚子には、魚の水揚げ量が日本一の港があります。そのため銚子港や銚子岬の周辺には、新鮮な海の幸を提供する食堂やレストランが数多くあります。 ...
飯岡刑部岬展望館|朝日と夕日のパノラマが一望できる絶好の場所
千葉県の東の端、犬吠埼灯台から車で25分ほどの場所に、刑部岬(ぎょうぶみさき)という岬があります。この刑部岬には、九十九里浜の海岸線と太平洋が一望できる、飯岡刑...
犬吠埼灯台の観光|駐車場に周辺の立ち寄りスポットまとめ
犬吠埼は、東京から100キロ離れた千葉県の東の端、銚子にある岬です。この犬吠埼は、日本で一番早く日の出が見れる場所として知られています。 犬吠埼の岬の先端には、...