長野県の長和町には、星糞峠(ほしくそとうげ)と呼ばれる、黒曜石の産地があります。そしてここには、黒曜石やその歴史について学べる、黒曜石体験ミュージアムがあります。
黒曜石は、石器時代から人間の生活にかかせない貴重な石でした。
この記事では、黒曜石体験ミュージアムに訪問したときの様子を紹介しています。
黒曜石体験ミュージアムについて
黒曜石とは?
黒曜石とは、溶岩からできた、黒い色の天然のガラスです。金属が使われ始める前の、石器時代から縄文時代にかけて、人間は黒曜石を長い間道具として使ってきました。
長野県には黒曜石の産出地がいくつかあり、黒曜石が長野県の石に指定されています。
黒曜石とは何か?を学べるミュージアム
長野県中部の長和町にある、「黒曜石体験ミュージアム」は、黒曜石の原石からつくられた石器が展示されている博物館です。このミュージアムでは人間がそれらの黒曜石をどのように利用してきたか、知ることができます。
こちらがミュージアムの入り口です。建物の隣には、明治大学の黒曜石研究センターがあります。
博物館は、人里離れた山の中にあります。平日ということもあり、博物館に訪れる人は少ないのではないかと思っていましたが、開館後すでに駐車場には、来館者の車が数十台停まっていました。
ミュージアムを見学
最初に黒曜石の展示室を見学
まずは黒曜石の展示コーナーを見学して行きます。
旧石器時代、上の写真のように星糞峠では、黒曜石のかけらがそこら中に落ちていました。そのため、人々は河原などの場所で、簡単に黒曜石を拾うことができました。
北海道には、今でも河原などで黒曜石のかけらを見つけることができるそうですよ!
縄文時代になって、落ちている黒曜石の数が少なくなってしまうと、今度は地中を掘って、黒曜石の採掘を盛んに行うようになりました。
黒曜石は、産地によって透明度が違う
こちらが星糞峠で発掘された、黒曜石です。星糞峠の黒曜石は、他の産地のものとくらべて、透明度が高いことで知られています。
黒曜石の透明度は産地によって、かなり違うんですね。
黒曜石はどれも皆同じというわけではなくて、産地によって色や透明度、そして模様にも違いがあります。
ミュージアムの体験教室
展示を一通り見終わったら、黒曜石のアクセサリー作り体験教室に参加してみるのも良いかもしれません。
黒曜石体験ミュージアムでは、上の写真のように、黒曜石の原石を使って矢じりや、ペンダント、ブレスレット、キーホルダーなど、様々なアクセサリー作りを体験できる教室が開催されています。
当日席が空いていれば、申し込んですぐに始められます。
今回私は、黒曜石の原石からキーホルダーをつくる体験教室に参加しました。その様子は、こちらの記事で紹介しています。
ミュージアムショップ
黒曜石のお土産物が並ぶショップ
こちらは、ミュージアム内にある、お土産物売り場です。ここで黒曜石のネックレスやブレスレット、根付けなどを買い求めることができます。
星糞峠の黒曜石をお土産にする
ちなみにミュージアムショップで販売されている黒曜石は、星糞峠産のものと北海道産のものがあるので、星糞峠で撮れた黒曜石が欲しい方は、透明度が高いものを選ぶと良いのではないかと思います。なお製作体験で使う黒曜石は、産地が北海道のものだそうです。
写真のものは星糞峠産の黒曜石の根付けキーホルダーです。300円で購入できました。
黒曜石体験ミュージアムまとめ
黒曜石を触れる体験型のミュージアム
鉄よりも長い期間、石器の道具として利用されてきた、黒曜石。
黒曜石が長野県の石ということは知ってはいましたが、実物を見たり触ったりする機会は正直、それほど多くありませんでした。
こちらのミュージアムでは、黒曜石の種類や、利用方法を知るだけではなく、実際に黒曜石に触れたり、加工したりすることができます。
黒曜石体験ミュージアムのアクセス・駐車場・入館料
アクセス | 黒曜石体験ミュージアムへは、東京から車で高速で3時間です。諏訪南インターから45分、佐久中佐都インターからは50分の距離です。 |
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入館料 | 大人300円、子供100円 |
住所 | |
営業時間 | 9時から4時30分 |
URL | 公式サイト |
駐車場 | 有り(無料) |
周辺の観光スポット
黒曜石体験ミュージアムのすぐ目の前には、ブランシュたかやまスキー場があります。