高野山(こうやさん)は、和歌山県にある、日本の仏教の聖地です。仏教の聖地という言葉どおり、高野山には120近くのお寺が集まっています。
この記事では、金剛峯寺や奥の院など空海ゆかりの高野山のお寺めぐりをしたときの様子をお伝えします。
高野山の寺院について
弘法大師が開いた真言宗の総本山
平安時代に、弘法大師(空海)が、高野山を朝廷から修行の場として与えられ、真言密教の根本道場としました。高野山は、紀伊山地にある霊場のひとつとして、世界遺産に登録されています。
高野山の空海ゆかりの代表的な寺院
高野山の代表的な観光名所は、これらの寺院になります。
- 奥の院(おくのいん)
- 壇上伽藍(だんじょうがらん)
- 金剛峰寺(こんごうぶじ)
奥の院は、弘法大師(空海)の霊廟がある場所です。壇上伽藍は、空海が高野山で修行の道場をはじめると決めた場所で、金剛峰寺は真言宗の総本山です。
この日は、高野山の金剛峰寺と奥の院を訪ねてみることにしました。まずは、金剛峰寺から参拝します。
金剛峯寺へ参拝する
真言宗の大本山、金剛峯寺
金剛峯寺(こんごうぶじ)は、高野山にある真言宗の大本山です。豊臣秀吉が1593年に建てた寺院で、境内には本坊と別殿、奥殿、新書院、茶室などの建物があります。
柳の間は、豊臣秀吉に追放された豊富秀次が最後に過ごした部屋として知られています。
参拝客が休憩するためにつくられた新別殿
参拝中、金剛峯寺別殿の大広間では、お茶とお茶菓子がふるまわれ、休憩しながら、お坊さんの法話を聞くことができました。
日本最大の金剛峯寺の石庭
金剛峯寺には、まるで雲海に龍が飛んでいる姿をあらわしたような、日本最大級の石庭があることでも有名です。石庭には龍をあらわす花崗岩が、全部で140個使われています。
奥の院を参拝する
金剛峯寺から奥の院までの参道を歩く
金剛峯寺の参拝が済んだら、今度は空海がまつられている奥の院へ参拝します。途中の参道沿いには、たくさんの寺院や茶店などが並んでいます。
こちらの写真にうつる八角形の建物は、成福院の摩尼宝塔(まにほうとう)です。ビルマ(現:ミャンマー)から贈られた釈迦如来像を本尊としています。
庭園が見事な清浄心院(しょうじょうしんいん)です。清浄心院では参拝客のために、宿坊も提供しています。
こちらは、かさ國(かさくに)というお菓子屋さんです。かさ國では「みろく石」というお饅頭が人気です。みろく石は、奥の院にある触れると弥勒菩薩のご利益があると伝えられている「弥勒石」にちなんで、名前がつけられました。
一の橋から御廟まで日本最大の霊園を歩く
寺院のある通りを歩き、奥の院の入口の、一の橋に到着しました。一の橋から、空海大師が入定している「弘法大師御廟」までは、2キロメートルほどの杉並木の道を歩きます。
奥の院へ続く道沿いには、歴史上の有名な人たちをはじめとした20万基を超える人々が眠っている、日本一の規模の霊園があります。この霊園には伊達政宗や武田信玄などの戦国武将や、歌舞伎役者、俳人などのお墓が並んでいます。
御供所から御廟まで
ここから先が奥の院の境内で、写真撮影が禁止されています。こちらの写真の右の建物が、奥の院の寺務所を兼ねている御供所です。御朱印は、こちらでいただけます。
弘法大師がまつられている御廟は、ここから歩いて2分ほどの場所にあります。
高野山の金剛峯寺や奥の院など寺院めぐりまとめ
海外の観光客もたくさん訪れている高野山の寺院
いかがでしたか?高野山のお寺の雰囲気が伝わりましたでしょうか?お寺が多い日本でも、これだけの数のお寺が集まっている場所は、めずらしいと思います。
今では日本人をはじめ、海外からもたくさんの観光客が高野山を訪れています。空海ゆかりの仏教都市へ、足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?
金剛峯寺へのアクセス・駐車場
車でこられる方は、金剛峰寺の駐車場に車を停めると散策に便利です。すぐ隣にガソリンスタンドがあります。
アクセス | 高野山へは、大阪から車で1時間40分ほどかかります。電車で行く場合、南海高野線の「極楽橋駅」をめざし、そこから「高野山駅」までケーブルカーを利用します。高野山駅からは、奥の院や金剛峰寺まで路線バスが運行しています。 |
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住所 | |
URL | 金剛峯寺サイト |
駐車料金 | 無料 |
金剛峰寺の駐車場に車を停めた場合、奥の院の入口までは徒歩22分かかります。
高野山周辺のその他の観光スポット
高野山の宿坊・宿泊施設
高野山では多くのお寺が宿坊を修行の体験施設として提供していて、観光客に人気です。高野山の宿坊では、写経や写仏、阿字観(座禅)などの修行体験をすることができます。