日本の絹織物(きぬおりもの)のひとつとして、昔からつくられてきた紬(つむぎ)。
全国には紬の生産地がいくつかありますが、その代表格が茨城県の結城市です。
結城市には、結城紬がどんなものか実際に見て、体験できる「つむぎの館」という施設があります。
この記事ではつむぎの館や紬の里、周辺の観光スポットについて紹介しています。
結城紬(ゆうきつむぎ)の特徴
無形文化遺産に登録された絹織物
結城紬(ゆうきつむぎ)は、真綿から手でつむぎだした糸を、縦糸と横糸にして、織り機を使って人の手でおる絹織物です。
真綿は「まわた」と読みますが、木綿のことではなく、蚕のまゆをひきのばしたシルクです。
結城紬は、つくるのに時間と手間がかかる分、価格が高く紬の最高級品と呼ばれています。結城紬は、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。
結城紬と呼ばれる条件
結城紬と呼ばれるには、
- 手でつむいだ真綿の糸を使い
- 手でかすりくくりをし、
- 「いざり機」と呼ばれる織り機でおること
と条件が決まっています。
かすりくくりとは、その部分だけ色が染まらないように糸でくくることです。
つむぎの館
結城紬の総合施設
結城市には、つむぎの館とよばれる施設があります。つむぎの館は結城紬の製造卸問屋(せいぞうおろしどんや)の敷地内につくられた、結城紬の総合施設です。
つむぎの館には
- 結城紬の小物ショップ「結いの見世(ゆいのみせ)」
- 結城紬の反物や商品を展示する「古民家陳列館」
- 織りや染めが体験できる「織場館」
などの施設があります。
周辺には結城紬の販売店やカフェが並ぶ
つむぎの館の敷地内には、明治時代からつづく結城紬の問屋の蔵や土蔵があります。これらの文化財として登録された建物は、中を見学することができます。
また館を通り抜けた通りには、結城紬の着物の販売店やカフェが並んでいます。
もし反物や小物など、結城紬の商品を買いたいと考えているのであれば、つむぎの館や周辺のお店に足を運ぶことをおすすめします。着物や帯、ストールにバックまで品揃えも豊富で、どれかお気に入りの商品が見つかるのではないかと思います。価格が高いのでお財布とは要相談ですが…。
私のお気に入りは、肌触りの良い結城紬のショールです。絹のショールは首回りがチクチクしなくて、薄手のものを選べば、夏も暑さがこもらないのでおすすめです。
つむぎの館のアクセス・営業時間・駐車場
アクセス | つむぎの館は、JR結城駅から徒歩10分です。 |
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住所 | |
営業時間 | 9:30~17:00 |
URL | 公式サイト |
駐車場 | 正面に無料駐車場有り |
つむぎの館周辺のショップ
散策が楽しい周辺エリア
つむぎの館を見学したあとは、せっかくなので少し近くをぶらぶらしてみませんか?つむぎの館の周辺には蔵を改装したアートギャラリーや、ムムスという美味しいパン屋さんがあります。
この辺りの通りには、これからだんだんおしゃれなショップが増えていくのではないかとひそかに楽しみにしています。
もう一つのつむぎ体験施設「紬の里」
紬の里(つむぎのさと)
もう一つ結城市で紬が体験できる施設をご紹介します。つむぎの館から車で2分、歩いて8分ほどの場所に「紬の里(つむぎのさと)」という紬の体験工房があります。
紬の里では、コースターやショールをつくる機織りの体験や、ハンカチやバッグを藍染めする染色体験をすることができます。コースター織り体験は、2枚1組で1620円、所要時間は約30分ほどです。
教室の奥には、紬で作った小物などの販売コーナーもあります。
小学生・中学生などの生徒さんたちが団体で体験教室に参加されていることが多いので、体験されてみたい場合は、事前に予約できるか、紬の里に電話で聞いてみたほうが良さそうです。
紬の里でご指導される先生方は、みな気さくな感じの方ばかりでした。
紬の里のアクセスと営業時間・駐車場
アクセス | つむぎの館から車で2分、歩いて8分。 |
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住所 | |
営業時間 | 9時半から17時まで(土日は10時から16時半) |
URL | 公式サイト |
駐車場 | 有り(無料) |
結城紬を学べる施設のまとめ
紬を体験したいあなたにおすすめ
紬は素朴で柄がシンプルながらも、洗練されているところが好きです。ただ制作に手間がかかるので、価格が高いイメージがあります。
最近は着物だけでなく、紬を使ったバックや小物など、比較的お手頃価格の商品も販売されていて、私も紬の糸を使った格子網目のショールを使っていますが、夏は涼しくとても肌触りが良いです。つかいこんでいるうちに、どんどん柔らかく肌に馴染んできます。色もバリエーションが豊富にあります。
紬や結城紬に興味がある方は、結城市のつむぎの館や紬の里を訪れてみられてはいかがでしょうか?
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