片倉館の千人風呂｜立ったまま入れる諏訪湖畔のレトロモダンな大浴場

長野県の諏訪市に片倉館（かたくらかん）という、日帰りの温泉施設があります。

片倉館は、昭和の初期に建てられたレトロな洋館風の大衆浴場ですが、建物は当時の状態のまま綺麗に保たれていて、今でも施設内の「千人風呂」と呼ばれる大浴場に入ることができます。

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この記事では片倉館で日帰り入浴を体験してきたときの様子を紹介しています。

片倉館（かたくらかん）について

片倉館は、長野県で一番大きな湖である、諏訪湖の目の前にある日帰り温泉施設です。

片倉館は、大正時代から製紙業を営んでいた片倉兼太郎（かたくらけんたろう）という実業家が、80万円（現在のお金で数十億円）の基金を集め、文化福祉施設として今から90年前の昭和3年（1928年）に建設しました。

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現在片倉館は国の重要文化材として登録されています。当時の建物はそのままの状態で残されていて、今でも日帰り入浴を楽しむことができます。

片倉館の内風呂は、「仙人風呂」と言って、立ったまま入浴することができる、西洋風の大きな内風呂です。

千人風呂は、大理石でつくられていて、幅が7.6メートル、奥行きが4メートルの大きさの大浴場です。100人の人が一度に入浴できるとありますが、立ったままだと、もっとたくさんの人が入れそうです。

内風呂の深さは1メートルとちょっと。胸の位置まである深さの湯船です。

今から100年前の日本人の平均身長は、現代の平均身長より10センチぐらい低かったそうです。そのため、当時人によっては、肩近くまでの深さになっていたかもしれません。

千人風呂の浴槽の足元には、黒い砂利が一面に敷き詰められています。この黒い砂利を踏むと足のツボに刺激がきて、自然と足が動き、大きな内風呂の端から端まで歩いてみたくなります。

温泉の泉質は単純温泉になります。

片倉館には、千人風呂ともう一つ、ジャグジーの内風呂の浴槽があります。外風呂はありません。けれども大浴室の内装は豪華で、白い大理石と石のタイルの壁に、ステンドグラスがはめこまれています。内風呂だけで、十分に目の保養になります。

また所々に白い西洋彫刻が飾られていて、まるで美術館にいるようです。

片倉館の内風呂の床には一面にタイルが敷いてあるので、滑らないように少しだけ注意が必要です。

歴史的価値の高いお風呂ですが、日帰り温泉の設備はひととおり揃っています。内風呂の洗い場にはボディソープや、リンスインシャンプーが備え付けられていて、また脱衣所にはドライヤー、100円が戻ってくるコインロッカーが完備されています。

入浴したあとは、2階で一休みしてみましょう。

片倉館の2階は、レトロな風情のある休憩室となっています。ご当地グルメが楽しめる食堂も併設されていましたが、2021年に無くなり、現在は自動販売機の飲み物のみ購入することができます。

休憩室を通り抜けて屋上フロアに上がると、諏訪湖を一望できる景色が目の前に広がっています。

立ったまま入れるお風呂って、めずらしいですよね？また片倉館はその豪華な内装も見応えがあります。建築費はかなりかかっていそうですが、華美すぎずシンプルで上品なデザインです。

諏訪湖周辺に観光にこられた際は、片倉館の千人風呂を体験されてみるのはいかがでしょうか？


アクセス	JR上諏訪駅から徒歩で7分。諏訪インターチェンジからは、車で12分の距離になります。
住所
営業時間	10時から21時（休館第2、４火曜日）
URL	公式サイト
入館料	大人650円（小人450円）
駐車場	敷地内には100台が停められる無料駐車場があります。