広島県の観光名所、宮島(みやじま)には、弥山(みせん)と呼ばれる昔から信仰の対象となっている山があります。
この弥山の山頂から見える瀬戸内海の眺めは素晴らしく、いつもたくさんの観光客で賑わっています。
この記事では、弥山の山頂までハイキングに出かけた時の様子を紹介しています。
宮島の中心にある弥山への登山
登りは宮島ロープウェイを利用
この日は、早朝に厳島神社へ参拝したあと、弥山へハイキングすることにしました。
弥山の頂上へはいくつかの登山ルートがありますが、今回は行きは山腹までは宮島ロープウェイを利用して、帰りは登山道を歩きで下山する予定です。
宮島ロープウェイの出発点、紅葉谷駅へ
厳島神社の出口から、宮島ロープウェイ乗り場までは、徒歩で16分ほどの距離です。
宮島ロープウェイの出発駅である紅葉谷駅(もみじだにえき)は、紅葉谷公園を通り抜けた先にあります。
紅葉谷公園入口から駅まで、無料送迎バスも運行していますが、駅までの案内板が所々にあり、たくさんの人が同じ方向へ向かっているので、歩きで行っても迷わずに駅までたどりつけるかと思います。
宮島ロープウェイで獅子岩まで
紅葉谷駅へ到着しました。ここからロープウェイを使います。
まずは、紅葉谷駅から榧谷駅(かやたにえき)まで、8人乗りロープウェイに10分乗車しました。途中真下に広がる弥山の原始林を眺めながら、上へ上へと登っていきます。
弥山は標高が535メートルと、それほど高い山ではありませんが、海抜0メートル地点から歩いて登るとなると、少し大変です。
紅葉で色づき始めた景色を車内の座席から眺めていると、この傾斜のある山道を歩いて登らず、ロープウェイを利用しておいて良かったと感じました。
途中「榧谷駅」で、別の30人乗りのロープウェイに乗り換えて、「獅子岩駅」に向かいます。乗車時間は4分間です。
ロープウェイの窓から瀬戸内海の絶景が見えたので、動画を撮りました。良かったらご覧ください。
海側の景色を撮影するには、ロープウェイの進行方向左側に乗ると良いかと思います。
獅子岩展望台
宮島ロープウェイの終着駅である、獅子岩駅に到着して、獅子岩展望台に向かいました。
ロープウェイから見えた瀬戸内海の景色が、さらに目の前に広がり、その眺めに感動しました。
瀬戸内海に点在する島々のあいだには、養殖用の牡蠣筏(かきいかだ)が並んでいます。広島県は、牡蠣の日本一の生産量の県になります。
山頂へ向かう
獅子岩から出発
さて、ここから弥山頂上に向かって歩いていきます。
獅子岩駅を出発すると、最初の7分が下りの道で、次に23分ほど登りの山道が続いています。道が登りに変わるとペースが一気に落ちます。
弥山本堂と霊火堂
13分ほどで、弥山本堂と霊火堂(れいかどう)がある広場に到着しました。
弥山は、空海(弘法大師)によって開山された山です。弥山本堂には空海の仏像がまつられていて、その向かいにある霊火堂には、空海が修行した時に焚いた護摩の火(消えずの火)が、1200年間燃え続けています。
鬼の神様がまつられている三鬼堂
広場の上手には、鬼の神様がまつられている三鬼堂(さんきどう)という御堂があります。御堂の周りでは、少しやんちゃな姿をしたお地蔵さんを見ることができます。
巨石をくぐり弥山の山頂へ
三鬼堂の脇の石段をゆっくり登っていくと、不動岩と呼ばれる巨石が現れます。
その横のくぐり岩という石の手前で、下山する登山者の方達に道をあけて待っていると、「もう頂上はすぐそこだよ」と声をかけられました。
弥山の山頂へ到着
弥山山頂からの眺め
ロープウェイの終点から30分かけて、弥山の山頂に到着しました。頂上エリアはひらけていて、登山客がたくさんいました。中央には大きなレストハウスが建てられていて、一番上の展望台から360度の絶景が楽しめました。
レストハウス2階の広いテラスは、お弁当を食べるには最高の場所です。今回私達は持参した飲み物とお菓子で、休憩をとりました。
しばらくのんびりと眺めを楽しんだ後、下山することにしました。
弥山を徒歩で下山する
弥山からの徒歩の下山ルートは3つ
弥山の山頂からロープウェイを使わずに徒歩で下りるには、まず弥山本堂がある広場まで戻って、次の3つから、好きなコースを選んで下山することになります。
- 紅葉谷コース 下り(所要時間約50分)
- 大聖院コース 下り(所要時間約1時間)
- 大元コース 下り(所要時間約1時間半)
※登りは下りのおよそ2倍の時間がかかります。
3つのコースのうち、紅葉谷コースが初心者向けで、大聖院は石段が多いコース、そして大元コースは原始林の中を歩く長めのコースになります。
途中の見晴らしが良いとのことで、今回私達は大聖院コースで、下りることにしました。
大聖院コースで下山する
大聖院と大元コースは、霊火堂の標識に書かれた矢印の方向へと下っていきます。途中仁王門を過ぎたところで、再びコースがわかれます。右手の道が大聖院コースで、左手の道が大元コースです。
私達が今回下山で利用した大聖院コースは、最初から最後まで石段が続く登山道でした。ところどころ歩幅が狭い階段があり、転ばないように気をつける必要があります。
また途中、厳島神社の赤い大鳥居まで見渡せる休憩ポイントがあり、ここからの眺めも絶景でした。
ゴールの大聖院
弥山の頂上から1時間ほど歩いて、ゴールの大聖院に到着しました。大聖院は真言宗御室派の大本山で、十一面観世音菩薩が安置されていて、戒壇めぐりもできます。
このあとは、再び厳島神社に参拝して、参道のお店で食べ歩きをして帰途につきました。
弥山の山頂へのハイキングまとめ
一度は見ておきたい絶景
弥山の山頂からの瀬戸内海の眺めは、一度は見ておきたい絶景でした。厳島神社の観光の後、時間に余裕があれば弥山の観光も検討されてみてはいかがでしょうか?
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