先日、こんぴらさんの愛称で知られる、金毘羅宮(ことひらぐう)へ出かけてきました。
香川県の瀬戸内海を見下ろす琴平山の中腹に、こんぴらさんの本宮があります。そしてその本宮までは、長い石の階段が続いています。
この石段は登るのが一苦労なのですが、そこは昔から人気の参拝地なだけあって、途中たくさん設けられている休憩処で休みながら、参拝しやすくなっています。
この記事では、こんぴらさんの参拝と、参道の食べ歩きスポットを紹介しています。
金刀比羅宮(こんぴらさん)について
海の神様をまつる石段の多い神社
金比羅宮(こんぴらさん)は、香川県の琴平町にある海の神さまをまつる神社です。
こんぴらさんへは、江戸時代からたくさんの参拝客が訪れています。ただ、こんぴらさんの本宮や奥社へお参りするには、参道の長い石段を登って行かなければなりません。
本宮までが785段で、奥社までは1368段の石の階段があります。
金刀比羅宮(こんぴらさん)へのお参り
表参道から大門まで
こんぴらさんの表参道の入口に車を停めて、仲見世通りを進んでいきました。しばらく歩くと、一之坂の鳥居に到着します。
ここから急な登り坂が続きます。早朝だったため、まだそれほど開いている参道のお店はありませんでした。
境内入口にある大門に到着
石段をさらに登って行くと、坂の上に大門が見えてきました。
加美代飴(こんぴら飴)
大門をくぐると、こんぴらさんの境内に入ります。ここからしばらく平坦な道になります。
境内には、写真の様に何軒かの飴屋さんが並んでいます。この飴屋さんは「五人百姓(ごにんびゃくしょう)」と言って、特別にこんぴらさんの境内で、飴の販売を許可されているそうです。
お店のお姉さんに声をかけられて、飴の味見をさせてもらえました。この飴は「加美代飴(かみよあめ)」というべっ甲色の飴で、小さな金色の金づちで割って食べます。
お米を原料としたシンプルな甘さで、美味しかったので、お土産にひとつ買いました。
旭社から本宮まで
さて、境内をしばらく進んでいくと、旭社(あさひしゃ)に到着します。旭社は以前、こんぴらさんの御本尊を納める金堂だった建物です。
旭社の右手から、また長い登りの階段が続いていきます。
こんぴらさんは、ペット連れの参拝が可能
階段を登っていく途中、「ペットをお連れの皆さまへ」と書かれた、こんな看板を見つけました。
江戸時代には、お参りに行かれない飼い主の代わりに、旅人に犬を託してお参りしてもらう「こんぴら狗」という習慣があったそうです。
そのため今でも金毘羅宮では、ペットを連れてお参りすることが許可されているようです。
この階段を登ると、本宮に到着します。あともう少しです!
こんぴらさんの本宮に到着
長い階段を登り終えて、金毘羅さんの本宮に到着しました。高台からは、讃岐平野が一望できます。
海の守り神として奉られているこんぴらさんには、船の絵が書かれた絵馬がたくさん奉納されていました。
人気の黄色のお守り
本宮をお参りしたあと、こんぴらさんの神礼授与所に立ち寄りました。
写真の黄色のお守りは、「ミニこんぴら狗守り」といって、こんぴらさんで一番人気のお守りです。
金運アップを願ってか、たくさんの旅行者の方達がお守りを買っていました。
笑顔元気くんのお守り
私はこちらの「笑顔元気くん」というお守りを買いました。笑顔元気くんは、金刀比羅宮の宮司さんがデザインされた、こんぴらのキャラクターお守りです。
見ているとだんだんと愛嬌が感じられる絵ですね。
今では鞄につけて、いつも持ち歩いているお気に入りのお守りになりました。
金比羅宮(こんぴらさん)の御朱印
金刀比羅宮の御朱印も書いていただきました。参拝の良い記念になります。
「笑顔でしあわせ。こんぴらさん!」の看板に見送られて帰途につきました。
こんぴらさん参道のお店めぐり
こんぴらさんの参道グルメ
さて金比羅さんのお参りを無事にすませて帰る頃には、ちょうど参道のお店が開きはじめましたので、いくつかのお店に寄ってみることにしました。
資生堂バーラー「神椿」
まずはじめに立ち寄ったのが、石段を下る途中にある資生堂パーラーのカフェレストラン「神椿(かみつばき)」です。こちらで一番人気の「神椿パフェ」は、わらび餅や黒蜜などが入った、和風の味付けのパフェです。
一番上にのっているピンクと黄色、白色のパフパフしたものは、「おいり」と言って讃岐のお餅のお菓子です。
神椿では、デザートの他にもドリンクやオリジナルサンドウィッチも提供しています。
紀伊国屋の堅焼きせんべい
次に訪れたのは、手焼きのおせんべい屋さんです。創業明治15年の紀の国屋本店の「舟々せんべい」では、写真のような堅焼きせんべいを、1枚から買うことができます。
お店の人が、焼きたてのおせんべいを渡してくれました。香ばしくて美味しかったです。
讃岐うどん店とうどん作りの体験教室
こんぴらさんの参道には、讃岐うどん屋が何軒かあります。今回は「こんぴらうどん参道店」というお店に入ってみました。きつねうどん(620円)を注文したら、丼ぶりからはみ出す、大きな油揚げが入っていました。
讃岐うどんは、弘法大師(空海)が中国から持ち帰った唐菓子がはじまりとの言い伝えがありますが、金毘羅さんの参拝客に振舞ったうどんがルーツとも言われています。
うどん屋の向かい側の通りには、讃岐うどん打ちの体験教室を開いている「中野うどん学校」があります。
うどん打ち体験教室ではダンスを踊りながら、うどんの生地を足で踏んで、讃岐うどんを作ります。たくさんの観光客がツアーで訪れているようです。
讃岐一刀彫り
うどん学校の前には、讃岐一刀彫りの工房があります。職人さんとおしゃべりしながら、彫刻作品を見させて頂きました。
工房にはとても良い表情をした仏像がたくさん並べられていました。
こんぴらさんの参拝と参道のお店まとめ
毎年参拝したいこんぴらさん
昔から数多くの旅人を受け入れてきたこんぴらさん。毎年、こんぴらさん参りを楽しみにされている方の中には、長い石段を登れずに参拝できない方もいます。
石段を登れなくても、休憩処でお店の人とおしゃべりをしながら、家族やお友達の帰りを待つ人もいるのだとか。それだけ人気の神社なんですね。
お参りに食べ歩きと楽しかったこんぴらさん。今度は、奥社参りにもチャレンジしてみたいです。
金比羅宮(こんぴらさん)のアクセスと駐車場
電車で出かける場合、琴電の「琴平駅」で降りると、参道入口まで徒歩で7分、JRの「琴平駅」からは徒歩11分かかります。
金比羅宮に車で出かける場合、高松市から1時間ほどかかります。善通寺インターからは17分です。
住所 | |
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URL | 公式サイト |
駐車場 | 有料(1日500円) |
参道入口の周辺には、いくつかの有料駐車場があります。「タイムズこんぴら前駐車場」の平日の駐車料金は1日500円でした。大型車が入れるほど広かったので、こちらの駐車場に停めることにしました。
石段の多いその他の観光スポット
石段と言えば千葉の鋸山や山形の羽黒山も、段数が多いことで知られています。
香川のその他の観光スポット
参道の入口には、現存する日本最古の歌舞伎小屋である、金丸座があります。帰り道に、江戸時代の歌舞伎舞台を見学してみるのはいかがでしょうか?
こんぴら周辺のホテル・旅館