日本には約三千ものダムが存在しています。これらのダムは、貯水してある水を活用して洪水を調節し、また河川の維持や管理のために必要に応じて水を放流する役割を果たしています。
ただ、なかなか間近でダムが放流するのを見る機会って、ありませんよね。
富山県に位置する日本一の高さを誇る「黒部ダム」では、毎年期間限定で迫力満点の観光放水が行われています。この圧倒的なスケールと迫力あるショーは、多くの観光客を魅了し、黒部ダムへの訪れを促しています。
この記事では、黒部ダムと観光放水について紹介しています。
黒部ダムについて
日本一の高さの黒部ダム
富山県にある黒部ダムは、1963年に関西電力によって建設された壮大なアーチ型のダムです。
1千万人の手により7年をかけて築かれた黒部ダムは、その圧倒的なスケールで日本最大規模のダムとして知られています。ダムの高さはなんと186メートル、幅は496メートルにも及び、その威容は訪れる者を圧倒します。
黒部ダムの建設は大困難を極め、その様子は映画化もされています。
現在は年間でおよそ25万世帯分の電力量を、発電しています。
黒部ダムは、立山黒部アルペンルートの観光名所
黒部ダムは、富山県と長野県を結ぶ美しい山岳観光ルートである「立山黒部アルペンルート」の見どころの一つです。このアルペンルートは、中部山岳国立公園に位置しており、自然の美しさと迫力ある景観が訪れる人々を魅了しています。
特に、黒部ダムは立山黒部アルペンルートが春から秋にかけて開通する期間中、その壮大な姿を堪能することができます。
2023年の黒部ダムの観光放水の期間は、6月26日から10月15日までの予定です。
長野県側から黒部ダムへのアクセス方法
立山黒部アルペンルートの黒部ダムへのアクセスには、富山県の立山駅から行く方法と、長野県の扇沢駅から行く方法の2つがあります。今回は長野県側からのアクセスに焦点を当てて説明します。
長野県側からのアクセス方法は、まず大町市にある「扇沢駅」の無料駐車場に車を停め、関電が運営するバスを利用して黒部ダムへ向かいます。バスは関電トンネルを通り、わずか16分で「黒部ダム駅」に到着します。
関電の電気バスの乗車料金は片道1570円、往復で2610円です。この便利なアクセスのお陰で、立山黒部アルペンルートを楽しみながら黒部ダムへと向かうことができます。
住所 | |
---|---|
URL | 公式サイト |
駐車場 | 「扇沢駅」に無料駐車場有り |
黒部ダムの観光放水
黒部ダムの展望台
駅に到着した後、220段の階段を登ると、黒部ダムの見晴らしの良い展望台にたどり着きます。
新展望台広場では、5月から10月までの期間中に特設会場が設けられていて、そこでは巨大トンネルのセットやトロッコのレプリカなどが展示されていました。
観光放水は夏から秋にかけて
2023年度、黒部ダムでは6月26日から10月15日まで観光放水をします。
黒部ダムでは、発電のための水の放流と、観光客向けの観光放水が別々の場所で行われています。日本一高い185メートルの堤防からは、毎秒10トン以上の水量で放水され、その迫力ある様子は非常に見応えがあります。
新展望広場やその下のレインボーテラスからは、放水が間近で観察でき、その迫力に圧倒されます。こうした観光放水は、黒部ダムの壮大なスケールと美しさを存分に味わう絶好のチャンスとなっています。
その他の見どころ
黒部湖で観光船ガルべに乗る
黒部ダムの壮大な観光放水を堪能した後は、周辺の散策がおすすめです。黒部ダムの周りには整備された遊歩道があり、2時間から3時間かけて、スケールの大きな巨大な堤防を取り囲むようにして散策することができます。
黒部ダムには、黒部湖と呼ばれる、ダムの人造貯水湖があり、冬の間は厚い氷で覆われていますが、夏から秋にかけての営業期間中は「観光船ガルべ」に乗って、立山連峰を眺めながら黒部湖を1周することができます。
乗船時間はおよそ30分です。
黒部ダムの観光放水まとめ
観光放水を間近で見れる黒部ダム
近くに訪れる機会があれば、ぜひ黒部ダムまで足を運んでみてください。ここでは、日本一の高さからの迫力満点の観光放水が楽しめます。その圧倒的なスケールは、一度訪れたら忘れられない印象となることでしょう。黒部ダムは日本の自然と技術の見事な融合を感じられる場所です。ぜひその迫力を肌で感じてみてください。
黒部ダムのレストハウスでは、名物の「黒部ダムカレー」も食べられます。
黒部ダム周辺のホテル・旅館
周辺の観光スポット
周辺には、北アルプスの景色を楽しめる観光スポットがいくつかあります。